もう本当にこの漫画が好き過ぎて気が触れそう

2014/01/29
12:32

　その漫画は私の２０１４年度この漫画が素晴らしいランキング１位を年明けすぐにかっさらっていった。
　おかしな話だが毎日コミックスを読み返してる。もう４０回くらい読んでる。気が付くと読んでる。目を通しただけを読んだとカウントするなら購入からまだ一月たっていないのに５００回くらい読んでいる。久しぶりに、漫画の先が待ち遠しすぎて日々が流れるのが遅く感じる。もう、随分昔からその漫画を読んでいる気がするがまだ出会ってから３週間足らずだ。心底この本が好きなのでオススメしたくないほどだ。『誰かの評価など聞きたくない。私がただどうしようもなくこの漫画を好きと言う事実に触れないでほしい』そう切に願う。それほど私の心の大事な部分をその漫画が占領している。
　私はその漫画がどうしようもなく大好きなのだ。
　それがこの漫画だ。
　

聲の形(1) (少年マガジンコミックス)
(2013/11/15)
大今良時

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　聲の形。
　出会いは今でもよく覚えている。職場で休憩中に今週のマガジンを読んでいた私は最近よく全裸になるフェアリーテイルのサービスシーンに目を通していやらしい笑みを浮かべていた。その週のマガジンはこの聲の形が巻頭で表紙になっていた。もうすでに２０～話前後だったのだが何となく読んだら妙に気になった。というか既に面白かった。後日吉祥寺まで出かける用事があったのですぐに駅ビルの書店で一巻を購入した。
　私は心が震えた。
　
　一巻の簡単な概要は冒険大好きのやんちゃ坊主のクラスに、聴覚に障害のある女子児童が転校してくるというものだ。

　主人公はワルガキ、というかクラスに一人はいるリーダー的ムードメーカー、人気者だ。クラスは特に問題がなく。友人たちは冒険から徐々に遠のき始め、ただ平穏に、大人へと成長しようとしていた。主人公にとっては退屈だった。
　そこに、一人の少女が転校してくる。

　

　少女は耳が聞こえなかった。

　彼女はそこで主人公たちクラスメイトによる壮絶な虐めを受ける事になる。

　これが一巻のだいたいの流れだ。読み返すのが、或いは読み進めるのが辛くなるほどに一巻は過酷だ。最終的には主人公はいじめの主犯格として矢面に立たされる事となる。そして彼も虐めの対象となり孤立し、彼の冒険に満ちた日々は完全に終わりを告げる。
　つらい。虐めの描写が胸を裂くようなリアリティを持って迫る、それは決してこの漫画で「いじめ」がただの悪の行為として描かれていないからだ。語弊があるかもしれないが、この漫画で起きているいじめはあらゆる場所で起きる、或いは起きているであろう必然的結果のひとつだ。誰もがここでいじめに加担しうる自身を容易く想像できるだろう。
　少女に対するいじめは「興味」から始まる。主人公が少女を「宇宙人」と称する場面もあるが、彼は言葉（音声）が通じない彼女を「自分達ではない別の何か」だと感じるようになる。その興味と違和感が、退屈しのぎの義憤と相まって少女に耐えがたい痛みとなって降りかかる事となる。
　物凄い胸糞が悪い展開が続く、主人公のやり方にぶん殴ってやりたくなる場面も多々ある。

　だが、私自身が小学生の頃の自分を鑑みるに、私は主人公と同じ事したかもしれないと思う。そうでなくともきっと、彼女がいじめられてるのを見て止めなかっただろう。当時の男女間には隔たりがあったので、耳の聞こえない子が男子だったらいじめはしなくとも結局「言葉が通じないと遊び辛い」「面倒」「声がキモイ」とかそんな理由で関わるのを避け、逆に女子だったら死ぬほどどうでもいいと思っていたと思う。当時の私は帰りの会で女子内のいじめ問題が議題にあがって残されると爆笑しながらそのいじめの内容をコミカルに描写して男子間に笑いを提供する糞ガキだった。

　だから、自分が誰かを傷つけていたとして、それを罪と自覚できるのは早くて中学～いや、高校生以降だったのではと思う。或いはもっと遅いかもしれない。

　漫画の話しに戻ろう、仮に学校側が障害者に理解のある校風で、先生も協力的だったとしたらまた違うかもしれない。いじめは起きなかったかもしれない。誰も傷つかなかったのもかもしれない。
　けれど、きっと全てはそうではないだろう。日本のいたるところで今日もいじめは必ず起きている。原因は障害だけではないだろう、運が悪かったとしか言いようもないものもあるだろう。
　そして誰かが死にたくなるような涙を流して、そして１０年後くらいに加害者は罪を自覚するか忘れるのだ。
　この漫画はそういう「既に起きてしまった」ひとつの物語なのだ。
　もう一度、言おう。この漫画はけっして悪の行為としていじめを描いてはいない。登場人物全員に理由がある。教員にさえ、私はけっして主人公のクラスの担任を好きになることはないが苦労が垣間見える。理解できてしまうだのだ。それ故に幾度読み返してもどうしようもなく胸が痛い。
　けれども主人公は犯してしまった過去と対峙し、今、向き合おうとしている。過ちを犯さない人間はいない、なればこそ自身の過去と「今」ひたむきに対峙し、変わろうとする主人公の姿は、「今」の成長した私達の胸を打つだろう。

　そして彼女がいじめられる理由の一つである障害。聾。
　この漫画のそれは、あまりにも勇気のあるテーマだ。
　聴覚障害がハンデである。それを描写するだけではない。
　言葉が通じないが故に加害者を生み出してしまった、コミュニティ内の関係性を歪ませてしまった、ある種、加害者としての「聾」を描いているからだ。加害者に語弊があるなら「問題の起点」としてもいい。

聲の形(2) (少年マガジンコミックス)
(2014/01/17)
大今良時

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　後悔とともに孤独に成長した主人公は、５年ぶりに成長した彼女と出会う。
　……ぶっちゃけすんごい語りたいがネタバレしそうでぐんぬぬぬ！一巻はものすんごい痛いし暗いが、二巻はその痛みがほんの少しやわらぐ。ぬくもりに溢れた二巻だ。
　だが最初の鬱インパクトが強すぎて正直いつまたドロドロし始めるのか分からなくて怖い。早く幸せになって欲しい。

　二巻の感想というか、ヒロインに対する考察なのだが、ヒロインの内面に「異物としての自覚」が垣間見える。自分の現状を全て自分のせいだと抱え込んでいる部分がある。そして哀しい事にそれは少なからず正しい。主人公は彼女に対する加害者意識をふんだんに描写されているが、おそらく近しい感情を彼女も抱えている。
　これはとてもデリケートな問題だ。
　「聴覚障害者だから仕方ない」これは彼等自身にとって私達健常者に対する壁であり、盾である。
　「仕方なくない」は、彼等自身が巻き起こす不和を自覚する事にも、自身の欠損を再確認する痛みを伴う事にもなるだろう。
　それでも尚その壁も盾も取り外して「仕方なくない」と思う事が出来れば、確実に彼我の距離を詰める事が出来る。
　
　彼女はきっとたくさんの場面で「仕方ない」と思ってきた。けれど、二巻で見せる彼女の表情は確かに「仕方なくなんかない」と訴えている。もう一度頑張ろうというささやかだが逞しい力を感じる。
　嗚呼、ここまで書いて気が付いた。
　絶対
　あと

　最低一回は

　彼女の心がボッキボキにへし折られる……、ぐああ……よみたくねぇ……。

　でも読みてぇ……。
　関係ないけど今週号は素晴らしかった。度胆を抜かれた。いやぁ、月は遠いからねぇ。まだ届かないよなぁ。でも、夏目漱石的乱反射である意味伝わってるのがシュールだった。

　なんか風の噂で実は売れ行きが怪しいらしいからこの記事を書きました。出来れば私としては作者の納得のいく形で自由に完結までいって頂きたい。

　ホントにオススメです。
　

　読み切り版の動画を見つけたのでよろしければ読んでみて下さい。
　読み切り版▼（コミックス未収録）

　現在連載中の同作は、読み切り版よりもさらに先に進んだ展開になっています。大変楽しみです。ですがこの読み切り版は「読み切り」という点で現行を凌ぐ素晴らしいクオリティになっていると私は思っています。
　↓下に読み切りのちょっとした感想。　

　５年前の彼女を振り向かせるのは、ちょっともう卑怯だろ。

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ダルダルのダレダレの塩だれ【自キャラ紹介⑤】をかけたの誰だオラァ！！？ホーム【☆謹賀新年☆】オリジナルキャラクターシート【Ｄｘ３ｒｄ】

ブログを拝見しました

こんにちは。
スペースお借り致します。

お友達がたくさん出来て、投稿に参加する度ごとに直筆のカード式のファンレターが３～３０枚以上届く文芸サークル（投稿雑誌）をやっています。
ネットでのやりとりも楽しいですが、ぬくもりが伝わるアナログでの活動は温かい気持ちになり、楽しさや幸せをより感じられます。
イラスト・詩・漫画・小説・エッセイなどジャンルを問わず何でも掲載しています。
月刊で１５０ページくらい。全国に約１８０人の会員さんがいます。
あなたがブログで発表している作品を雑誌に掲載してみませんか？
東京都内で集会も行っています。お友達や創作仲間作りにご活用下さい。

興味を持たれた方には、現在雑誌代と送料とも無料で最新号をプレゼントしています。
よろしかったらホームページだけでもご覧になって下さい。
ホームページにある申込フォームから簡単に最新号をご請求出来ます。
http://www2.tbb.t-com.ne.jp/hapine/

これからもブログの運営頑張って下さい。
失礼致しました。

2014/03/05(09:00)
つねさん URL
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はじめましてー

初めまして、こんばんは。

あちこちふらふらしていたら、ダブルクロスの記事からたどり着きましたっ。
考察記事もキャラ紹介も面白いですねｗ

まだ最近の記事しか見れていないので、これからちょこちょこお邪魔しようと思います。

殸の形もすごいぷっしゅされていたので買ってしまいました…。面白いです！

2014/03/11(00:22)
通りすがり URL
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Re: ブログを拝見しました

　こんにちはツネさん。
　申し訳ないのですが、当ブログでの活動は紙媒体で人様にお見せ出来るようなものではないので遠慮させて頂きます。

2014/03/12(09:30)
やだ　なにこれ？ URL
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Re: はじめましてー

　ハジメマシテ通りすがりの方！
　
　ありがとうございます！こえの形を買っていただいて本当にありがとうございます！！
　勧めた友人たちは皆口を揃えて「憂鬱になるから無理だわ……」と、豆腐もかくやという心餅で買ってくれなかったので私の布教で購入して頂いた第一号です通りすがりさん！！！面白いですよね！こえの形！！！（迫真）
　
　近頃更新も滞っているダルゥンとしたブログですが、よかったらまた遊びにきてやって下さい。
　(　-━-ω-━-)ノシ

2014/03/12(09:36)
やだ　なにこれ？ URL
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君はバナルカデス呪術の使い手