涙目のバロール第一話⑨【ミドルフェイズ Ⅴ 】

　このキャンペーンシナリオ「涙目のバロール」はシナリオと並行して実際のプレイ音声を掲載しています。
　涙目のバロール第一話①リンク
　
　今回はボーイミーツガールな成分が多めです。
　さらに所謂ＴＲＰＧあるある「プレイ中に部屋に入ってくる家族」が収録されています。
　これぞＴＲＰＧ。

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ミドルフェイズ
シーン１０　PC②
　キャラクター達が落ち着き次第、屋敷に学園の現状を聞くシーン。

　・物資が足りていない。　　　　　　　
　・負傷者達は現在体育館に集められている。　・屋敷隆文が協力的ＮＰＣである事。
　・生徒と大人との間に軋轢が見られる。　　　・生存者達は全員、オーヴァードとして覚醒しつつある事。

　以上を匂わせる。
　

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実際のプレイの様子
　
　避難所～体育館←クリックで音声を再生。
　　▽ＰＣ達と桐谷ルイ、水谷涼、タカシ、オーケストラの頭部を抱えたシルバーはまず屋敷に負傷者達が集められている体育館に案内されました。
　屋敷隆文の苦難←クリックで音声を再生。
　実プレイ中の間抜けなミスその２です。本来ならこのシーンの前に何日か経過させるつもりだったのですが、何か流れですぐ学園を案内してしまって僅か数時間で生徒と大人達の間に軋轢が発生しているというバグ展開に。うぎぎ。間違えたらすぐに「ごめんなさい」しましょう。何故、私はこの時それをしなかったのか。
　▽ＰＣ達はこの後、今後の方針について意見を交わします。現状集まる要素から何が起きているか、何が敵なのかを把握しようと努めますが、やはり現段階では事件の全貌はつかめません。そして電話が鳴ったのでじじぃ氏のおばあちゃんが現れました。
　▽以下、おばあちゃんのリプレイ。
　「あぁ、もしもし？」

　「はい、何パック入りですか？」

　「え、大きいの～？売ってるでしょうか？はいはい、見て来ます」

　「はいはいオッケ、はい？あ、卵？」

　「卵、何処にどう使うの？１０個？……６個でいいの？」

　「……うん、だから、茄子とゆでたまご、あ～はいはいはい、うんうんうん」

　「うん……いらない？卵焼きと、茄子のやつもってけば……はいはい、はい」

　「これでよろしいですか？……はいはい、チョコレート買ったのね？」

　「ミルクは買いますよ、ミルクはねぇ、今日なかったみたいだから買いますよ、もう手帳に書きましたから」

　「はい、分かりました、はいどうも」

　「ごめんね？（小声）」

　ＰＬ（無言で「いいえ～（笑）」のジェスチャー）
　こういう事も、よくあります。

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シーン１１　PC①
　ここの夜は胸がざわつく、とても眠れそうにない。空には下弦の月。屋上から見下ろす街は、不思議と普段と変わりない２３区外の中途半端なネオンが煌いている。

　君が物思いに耽っていると、背後から屋上の金属扉を開ける音が聴こえた。
　「①君、こ、ここに居たんだ。」
　少し驚いた様子のルイがいた。
　「隣り、いいかな？」
　「……教室は皆落ち込んでて、何だか居心地が悪かったんだ」
　しばらくして
　「ちょっとだけ、聞いていいかな……あのさ」

　「皆、あたしの事どう思ってるのかな、なんて、皆にはいつも凄い助けてもらっててさ、こんな事になって少し恩返し出来るかなって、思ったんだけど。ごめんね、こんな時に不謹慎だよね」
BGM：血という絆
　「でもさ、私、いままで、皆をずっと騙してて」
　ルイは涙声になり始める。
　「嘘ついて、皆に、よくしてもらって……うっ」
　そして泣き出してしまった。
　「本当に、ごめんなさい」

　「ありがとう（皆）」

結末※登場したPCのロイスをルイが取得する。キャンペーン中タイタス化されない限り持続。BGMカット

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実際のプレイの様子
　
　うそつき←クリックで音声を再生。
　桐谷ルイとＰＣ①が対話するシーンです。ここでも音楽は素晴らしい働きをみせてくれました。エウレカセブンはマジで良曲揃いなのでサントラおすすめです。

　◆このシーンでＮＰＣがロイスをとることを明確にしました。
　涙目のバロールではあまりにプレイヤーが熱いロールプレイをした際、ＮＰＣ（敵エネミー含めて）がＰＣにロイスを取得せざる得ない状況になる事があります。
　実際にＮＰＣロイスというものを管理していて感じた事ですが、このシステムはキャンペーン通してＮＰＣが誰に関心を抱いているか、何が心の支えか、ＰＣに今どんな感情を抱いているかが把握しやすいです。これは敵として置く際にも、味方として置く際にも存外に重宝しました。また『ロイス』として感情を明記する事で、そのＮＰＣとの掛け合いにもロールプレイにデータ的な必然性が生まれました。
　こういったロールプレイをデータとして還元するのはカオスフレアに近い感じかもしれません。　

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シーン１２　PC④
　その真下の階、ベランダ。君と赤場。
BGM：彼岸を吹く風
　「んー青春だねー」
　赤場が煙草を吹かしながら言う。
　「ガキってのは、ヒネてるように見えても肝心な部分がまーだ真っ直ぐだ」
　煙草をほおる

　「大人連中はどうだか分からんがね」
　まだ幾日も経たぬ間に大人と高校生間の軋轢が感じ取れる。
　「近く、衝突が起きるぜ」
　「これなんだか分かるか？ヘリから落ちてる時に撮った」
　一枚の写真。黒いドームが街の一部を覆っている。この壁の内側に更にもうひとつ壁があるのだ。
　「中心になっているのは、俺たちが突入予定だった天羽ビルだ。事件の鍵は、きっとここにある」
BGMカット
　４日後。
　
　警官を中心とした大人グループと生徒間の軋轢は日増しにその強さを増している。いつまでも救助を待ち続ける両者に痺れを切らした君達は独自の調査を開始した。

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実際のプレイの様子
　
　赤場とイワン←クリックで音声を再生。
　若者との対比という形で出したシーンです。一度落ち着いたシーンを描写した上で改めて、街の状況と事件の鍵を提示しました。内面的なシーンが多い高校生達に代って、唯一の大人ＰＣであるイワンには実際的なシーンが多くなります。
　また、このＮＰＣ赤場美一郎にもこの時点でデータがあり、いくつかのロイスを取得しています。

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　次回は情報収集パートになります。
　今回を最後にシナリオの文章量がかなり激減します。ことエンディングに関しては「必要な情報」を渡す事と「締め」以外はキャラクター達がどういった関係性になっているか予想できなかったので、ほとんど考えていませんでした。

　というのは建前で実際は純粋に時間が足りませんでした。ぐぎぎ。